創生静岡は令和4年11月7日 、静岡市長に対して
「令和5年度 創生静岡 政策提言書」および
「緊急要望 令和4年台風15号災害 有識者会議の設置について」を提出しました。
以下全文です。
pdfファイルはこちらです。
・緊急要望 令和4年台風15号災害 有識者会議の設置について(pdfファイル)
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目次
- 市民が幸せを実感できる静岡の実現へ ―
猛威を振るった新型コロナウイルスの影響は、本市の経済の低迷や医療機関に係る対応には今後も予断を許さない状況である。又台風15号による甚大な被害への対応・復旧への取り組みは始まったばかりである。このような中、新年度は新たに策定された「第4次総合計画」の初年度となり、厳しい財政状況の中、巧みな市政運営が求められている。
本市が第3次総合計画に於いて掲げた最大目標は「70万人の維持」であった。しかし、本市の人口の現状は、第3次総合計画策定時の70万5千人から69万3千人(令和2年度国勢調査)に減少、推計値では第4次総合計画最終年には64万6千人まで減少と示されている。
創生静岡では、第4次総合計画策定に際し2点について提言を行った。
1点目は、本市がまちづくりの目標として掲げた「世界に輝く静岡の実現」を「静岡市民が幸せを実感できる静岡の実現」とすべきこと。
2点目に、人口目標等の客観的な数値目標を設定し、その実現に向け市民が求める「人への投資を総合計画の中心に据えること」を提示した。
新年度の予算編成に際しては、しっかりとした財政見通しのもと、アセットマネジメントの推進と大型公共事業の検証を行うと共に、力強い経済対策も求められる。
現在市政が抱える課題を再認識し、「人への投資」の視点に立ち「静岡市民が幸せを実感できる静岡の実現」に邁進する事を強く要望するものである。
以上、各部局の事業が本提言書の趣旨を反映し、市民の生活福祉向上と本市発展に寄与するよう、特段のご配慮をお願いする。
市民にとって本来必要不可欠と思われる事業の実施が停滞している。行財政改革推進大綱に示されている「行政と民間の役割分担・協働による行政経営」の理念に基づき、市民満足度の高い行政経営を推進する必要がある。
財源の確保については、まず、行政改革の推進があげられる。組織と業務の効率化とともに、人的資源の適切な配置やコンプライアンスの徹底と言う課題への対応も重要である。
アセットマネジメントの推進については、進捗が計画目標に遠く及ばなかった原因を課題として捉えること。総資産量削減については短期・中期・長期の徹底した進捗管理と施設所管課の責任を明確にするとともに、長寿命化についてはあらたに設置した基金等を活用した適切な事業実施が求められる。
(1)令和5年度予算編成については、第4次総合計画に合わせ、人口活力を高め、まちと暮らしを豊かにする取り組みを力強く推進していくため、5つの重点政策について最優先で取り組んでいくとしている。
しかしながら、歳入においては依然として市税、地方交付税など一般財源総額の増加は見込みにくい状況にあり、歳出においては社会保障関係経費の大幅な増加が見込まれ財政運営は厳しい状況にある。
このような状況の中で、各事業予算が確実に静岡市民が幸せを実感できる静岡の実現に結びついているか十分に精査すること。
(2)行財政改革推進大綱に示されている「行政と民間の役割分担・協働による行政経営」の理念に基づき、既定とされる事業の凍結、縮小再構築を行うスクラップアンドビルドによる歳出の徹底した見直しにより、持続可能かつ市民満足度に結び付く事業へ予算の配分、重点化を図ること。
(3)DXに積極的に取り組むことにより、行政と市民が情報を最大限共有する事が出来るよう努めること。
2014年度に策定したアセットマネジメント基本方針によると、2043年度末までには総延べ床面積の20%を削減することになっているが、2021年度末時点の進捗は2.1%。このペースでは計画完了年に7.8%と目標に遠く及ばない状況にあった。現在、第二次アクションプランの策定中であるが、「総資産量の適正化」「長寿命化の推進」「民間活力の導入」の原則を順守し、実効性の高いアセットマネジメントの確立に努めること。
海洋文化のまちづくりについては、国際海洋文化都市のブランド化、にぎわい創出、海洋研究・教育やそれらを担う人材育成等が期待できるが、海洋文化施設の建設は本市財政に与える影響が懸念される。また、合併後最大規模の建設投資となるにもかかわらず、市民理解が不十分である。さらに、現下の社会情勢による建築資材やエネルギー価格の高騰等により事業実施は一層厳しくなることから事業の再々凍結を行い事業概要、規模等の再考を行うこと。
築39 年の現清水庁舎の検討についてはアセットマネジメント方針から長寿命化を基本とすべきであり、移転、新築、改修の検討をする際には、ベースとして建物の特性に合った詳細な耐震診断とそれに基づく補強計画案が必要不可欠である。現在の検討委員会は、この過程が欠落しており、早急に建物特性に適合した耐震診断等を行うこと。
平成29年度に行った静岡庁舎新館の長周期地震動対策に関するスクリーニング調査では、「南海トラフ大地震における被害の程度、機能維持、継続使用の可否について確認するためには、現行設計法に準じて耐震性能を再検証する必要がある」とされた。同施設は災害時には対策本部として機能する施設であり、災害時に継続使用不可となった場合の代替施設はない。早急に耐震診断を行い必要な耐震化を図ること。
検討が進められているアリーナ構想は、東静岡駅北口市有地が想定されているが、周辺には、県有施設である「このはなアリーナ」が存在し、県民スポーツの拠点として、各種スポーツ大会や教室など、体育館として利用されている。又「グランシップ」は、文化創造と交流の拠点として、各種学術会議や展示・式典などで主に利用される施設として活用されている。これらのことから、アリーナ構想は、立地条件には恵まれているとはいえ、それぞれの施設の目的が類似することなどから構想自体の再検討や見直しに着手すること。
市民の声を聞く事業について年1回、3,000人の市民を対象に市民意識調査が実施されているが、テーマの絞り込みや設問などについては、特に、市の重点施策や懸案事項等について早い段階から市民の意向や不安が把握できるような調査を行うこと。
高橋雨水ポンプ場の事務事故を始め、歴史文化施設建設、消防職員の訓練中の負傷と呉服町ビル火災での殉職など、起こるべきではない事故が多発している。令和5年度においては過去の反省を踏まえ、職員の能力の更なる向上、倫理意識の確立を目指し、コンプライアンスを徹底し事故の起きない体制づくりに取り組むこと。
市役所が率先してワークライフバランスを実現すると共に、市職員の誰もが能力を最大限発揮し、いきいき働くことができる職場づくりを推進すること。
① 年間の時間外勤務時間数360時間を超える職員数0人を目指すこと。
② 職員一人当たりの年次有給取得率70%以上を目指すこと。
③ 男性の育休取得率13%以上を目指すこと。
令和4年台風15号は静岡市に大きな傷跡を残し、被災者の中には未だに日常を取り戻せない人たちも多い。気候変動の影響により、今後も想定を上回る災害が発生する懸念があるほか、南海トラフ巨大地震やそれにともなう津波災害の発生にも備えていく必要がある。
一方、発災後の組織体制や初動について問題を指摘する声が多く、防災対応や施設の不備など改善するべき点を検証し、今後の災害対応に反映させること。
(1)危機管理情報のデジタル化と市民共有
① 「静岡型災害時総合情報サイト」の運用開始を計画より前倒しすること。
② 市民側からも情報を共有できる双方向のシステム化を構築すること。
(2)ソフト面での災害対応
① 災害支援協定締結した団体と意見交換会を開催し、被災時の地域防災計画に反映させること。
② 防災避難ハザードマップは、町内・学区毎の作成にあたり地元への支援を実施すること。
③ 地震・津波災害だけでなく、大雨による土砂災害・河川の氾濫を想定した訓練を行うこと。
④ 災害発生時の専用窓口(災害情報集約用)を設置すること。
⑤ 罹災証明書発行をオンライン化(LINE上での手続き)で可能にすること。
(3)ハード面での災害対応
① 静岡県の津波地震想定レベル2に対応した災害に備え、防潮堤等必要な対策を県へ要望すること。
② 避難所の耐震化の促進と、防災拠点として通信機器等の機能強化に努めること。
③ 台風15号により氾濫又は氾濫危機に陥った河川の水位を測定する機器を設置し、河川の水位の把握に努めること。(管理者が静岡県の場合は測定機器の設置を申請すること)
④ 災害ゴミ、災害土砂の処理手順(各候補地の選定等)を令和4年3月策定の「静岡市災害廃棄物処理計画」に基づき、直ちに実行に移すこと。
(1)急傾斜地崩落防止事業
現在、市内には141か所の急傾斜地崩壊対策箇所が存在する。令和2年度は事業予定2件に対し4件の実績であった。県との連携を図り、市民生活に直結する箇所の優先順位をつけると共に、単年度での工事個所の加速度的増加に努めること。
(2)土砂災害への対応
熱海市伊豆山の土砂災害による被害は甚大であった。新たに定められた「静岡県盛り土条例」は「土砂等を運び入れようとする業者の責務」や「土地の所有者の責務」が明確化された。今後本市において、このような被害が起こらないよう、県と連携し災害防止に向けた対応に努めること。
(3)治山事業の推進について
令和4年台風15号では河川流域の山腹崩壊で大量の立木が流出し大小河川の氾濫を甚大にした。早急な治山事業に取り組み山腹崩壊地が発生しないようにすること。
令和2年の吉田町火災における消防職員3名の死亡事案に続き、令和4年8月には葵区呉服町火災では消防職員1名が消火活動中に殉職された。安全対策、事故防止、再発防止の徹底が真になされてきたのか、消防局の姿勢は厳しく問われている。
事故調査委員会の結果を基にコンプライアンスの徹底など具体的な取り組みを早急に行うこと。
(1)静岡病院、清水病院を中心とした地域医療体制の確立と機能拡充を図ること。特に清水病院については、清水地域の四病院の主導的立場を担い、地域医療体制の役割分担と拡充に努めつつ、健全なる財務体制の確立に取組むこと。
(2)各病院における医療従事者の不足状況を把握し、必要かつ十分な医療が提供されるよう、具体的な策を講じること。
(3)清水病院の回復期医療の充実に努める事。「リハビリ棟」創設に向けて、指針作りを早急に行い、基本構想策定に向けた対応を行うこと。
(4)「JCHOさくら病院」については、協定に基づき医師確保に責任を持つとともに救護病院としての機能を維持できるよう努めること。
(1)保育士の確保においては長時間労働と低賃金と公私の支給額の格差が問題になっている。子供の保育環境の確保をするため待遇改善を進めること。
(2)保育教諭の確保においても労働環境と賃金の改善を進めるとともに、有資格者の就職支援を強化すること。
(3)ノーマライゼーションの指針に基づき、医療的ケアが必要な子どもの受け入れについては課題を精査、解決し受け入れ体制を構築していくこと。
(4)子ども・子育てについて、本市がアンケートを実施する中でも、最も高い要望が経済的負担の軽減であった。大きな効果が見込まれる認定子ども園の無償化と高校生までの子ども医療費の無償化を推進すること。また、学校給食の無償化についても検討すること。
(5)児童虐待防止へ児童相談所の体制強化を推進し、家庭訪問の充実や医療機関、教育機関等との連携に努め早期発見、早期対応をはかること。
(6)ひきこもり支援、多様な学習機会の充実、行政と学校、家庭の連携を推進すること。
(1)市内小中学校におけるエレベーター設置割合は、全国平均を大きく下回り、約7%と最低レベルである。特に中学校に至っては普通学校において旧静岡市内の中学校にはエレベーターが存在せず、肢体不自由を理由に特別支援学校に行かざるを得ない状況である。よって、旧静岡市内の中学校にエレベーターの設置を実施すること。
(2)本市の校舎トイレリフレッシュ事業の進捗は6割を超えており全国平均を僅かに上回っている。しかし、小学校入学時には和式トイレの使用法も分からない子どもも多く、早期の改修が求められており、スピード感を持って推進すること。
(3)学校プールは老朽化が進み、財政的にも教職員にとっても負担となっている。プールの在り方については民間委託に向けた検討を加速すること。
(4)小中一貫校化に伴う廃校の利活用対策を促進すること。
(5)通学路の安全対策は局間連携を強化し、地域・学校と連携して迅速に進めること。
障がい者スポーツは、スポーツに苦手意識を持つ子供や高齢者等も参加可能で障がいのある人もない人も共に実践できるスポーツとしての可能性を持っている。SDGsの観点からも、障がい者スポーツを本市の重点施策として位置付けること。
昨今の災害対応では自助・共助・公助の重要性に重点を置き、地域コミュニティの重要性を啓発しているが、一方で自治会業務の多忙化や役員の高齢化、入会数の減少により本来の自治会活動に支障をきたしている。特に、広報の配布や環境美化など本来行政が取り組むべき業務も自治会が担っており、負担となっている。
(1)自治会業務の棚卸・調査を行い、負担軽減のため抜本的な見直しを行うこと。
(2)自治会の課題解決に取り組み、また、自治会の取り組み事例の水平展開や法人化への取り組みなどを支援すること。
(3)市職員の地域活動への参加を積極的に支援し、地域活動団体と行政の相互理解・信頼関係を深め、地域コミュニティの活性化にもつなげていくこと。
令和4年台風15号は静岡市に大きな傷跡を残し、被災者の中には未だに日常を取り戻せない人たちも多い。気候変動の影響により、今後も想定を上回る災害が発生する懸念があるほか、南海トラフ巨大地震やそれにともなう津波災害の発生にも備えていく必要がある。
一方、発災後の組織体制や初動について問題を指摘する声が多く、防災対応や施設の不備など改善するべき点を検証し、今後の災害対応に反映させること。
(1)危機管理情報のデジタル化と市民共有
① 「静岡型災害時総合情報サイト」の運用開始を計画より前倒しすること。
② 市民側からも情報を共有できる双方向のシステム化を構築すること。
(2)ソフト面での災害対応
① 災害支援協定締結した団体と意見交換会を開催し、被災時の地域防災計画に反映させること。
② 防災避難ハザードマップは町内・学区毎の作成にあたり地元への支援を実施すること。
③ 地震・津波災害だけでなく、大雨による土砂災害・河川の氾濫を想定した訓練を行うこと。
④ 災害発生時の専用窓口(災害情報集約用)を設置すること。
⑤ 罹災証明書発行をオンライン化(LINE上での手続き)で可能にすること。
(3)ハード面での災害対応
① 静岡県の津波地震想定レベル2に対応した災害に備え、防潮堤等必要な対策を県へ要望すること。
② 避難所の耐震化の促進と、防災拠点としての通信機器等の機能強化を求める。
③ 台風15号により氾濫又は氾濫危機に陥った河川の水位を測定する機器を設置し、河川の水位の把握に努めること。(管理者が静岡県の場合は測定機器の設置を申請すること)
④ 災害ゴミ、災害土砂の処理手順(各候補地の選定等)を令和4年3月策定の「静岡市災害廃棄物処理計画」に基づき、直ちに実行に移すこと。
(1)急傾斜地崩落防止事業
現在、市内には141か所の急傾斜地崩壊対策箇所が存在する。令和2年度は事業予定2件に対し4件の実績であった。県との連携を図り、市民生活に直結する箇所の優先順位をつけると共に、単年度での工事個所の加速度的増加に努めること。
(2)土砂災害への対応
熱海市伊豆山の土砂災害による被害は甚大であった。新たに定められた「静岡県盛り土条例」は「土砂等を運び入れようとする業者の責務」や「土地の所有者の責務」が明確化された。今後本市において、このような被害が起こらないよう、県と連携し災害防止に向けた対応に努めること。
(3)治山事業の推進について
令和4年台風15号では河川流域の山腹崩壊で大量の立木が流出し大小河川の氾濫を甚大にした。早急な治山事業に取り組み山腹崩壊地が発生しないようにすること。
(1)昨今の大雨は総雨量、時間雨量共に拡大傾向にあり、本市浸水対策推進プランが策定された頃とは大きく状況が変化している。推進プランでは41地区の浸水対策の早期完成を目指しているが、現状を常に調査し、機動的に浸水対策プランの改定を行うこと。
(2)大沢雨水1号幹線の早期整備を行い浸水・治水対策に早急に取り組むこと。
(3)旧大谷川流域では台風15号によって床下浸水の被害を受けた。大谷堺ポンプ場の予備燃料タンクの設置及び遠隔地での操作、リスク軽減策を講ずること。(重点要望)
(4)台風15号の影響によって興津東町では床上浸水の被害を受けた。排水ポンプが水没により稼働しなかったことが原因とされる。抜本的なリスク軽減策を講ずること(重点要望)
令和2年の吉田町火災における消防職員3名の死亡事案に続き、令和4年8月には葵区呉服町火災では消防職員1名が消火活動中に殉職された。安全対策、事故防止、再発防止の徹底が真になされてきたのか、消防局の姿勢は厳しく問われている。
事故調査委員会の結果を基にコンプライアンスの徹底など具体的な取り組みを早急に行うこと。
(1)重大な消防法令違反対象物の是正指導の強化に努めること。
(2)小規模雑居ビル等に対する防火安全対策の強化に努めること。
(1)市が率先して各地区に出向いて、地域消防団と連携したイメージアップにつながるPR活動を通して、消防団員確保に努めること。
(2)消防団認定事業所の優遇措置などの広報を充実させ、認定事業所の拡大に努めること。
(3)団員の出動報酬については全国的な事例を調査し、水準にそろえていくこと。
(4)消防団員の準中型免許取得に対しての助成制度を創出すること。
(5)女性消防団員の増員を目指し、消防団庁舎設備のトイレ・更衣室等整備を推進すること。
適切な人事、合同訓練を通して広域消防体制の充実を図ること。
(1)保育士の確保においては長時間労働と低賃金と公私の支給額の格差が問題になっている。子供の保育環境の確保をするため待遇改善を進めること。
(2)保育教諭の確保においても労働環境と賃金の改善を進めるとともに、有資格者の就職支援を強化すること。
(3)ノーマライゼーションの指針に基づき、医療的ケアが必要な子どもの受け入れについては課題を精査、解決し受け入れ体制を構築していくこと。
(4)子ども・子育てについて、本市がアンケートを実施する中でも、最も高い要望が経済的負担の軽減であった。大きな効果が見込まれる認定子ども園の無償化と高校生までの子ども医療費の無償化を推進すること。また、学校給食の無償化についても検討すること。
(5)児童虐待防止へ児童相談所の体制強化を推進し、家庭訪問の充実や医療機関、教育機関等との連携に努め早期発見、早期対応をはかること。
(6)ひきこもり支援、多様な学習機会の充実、行政と学校、家庭の連携を推進すること。
(1)市内小中学校におけるエレベーター設置割合は、全国平均を大きく下回り、約7%と最低レベルである。特に中学校に至っては普通学校において旧静岡市内の中学校にはエレベーターが存在せず、肢体不自由を理由に特別支援学校に行かざるを得ない状況である。よって、旧静岡市内の中学校にエレベーターの設置を実施すること。
(2)本市の校舎トイレリフレッシュ事業の進捗は6割を超えており全国平均を僅かに上回っている。しかし、小学校入学時には和式トイレの使用法も分からない子どもも多く、早期の改修が求められており、スピード感を持って推進すること。
(3)学校プールは老朽化が進み、財政的にも教職員にとっても負担となっている。プールの在り方については民間委託に向けた検討を加速すること。
(4)小中一貫校化に伴う廃校の利活用対策を促進すること。
(5)通学路の安全対策は局間連携を強化し、地域・学校と連携して迅速に進めること。
(1)全国学力・学習状況調査の結果を分析し、指導方法・使用教材等の見直しを早急に行うこと。
(2)子どもたちが伸び伸びと健やかに育ち、社会を生き抜くための確かな力を身につけるためには子どもたちの自己肯定感を高めることが大切です。家庭や地域との連携強化、地元企業の協力を得た職業体験や起業家教育などの制度作りに取り組むこと。
(3)学習用端末等のGIGAスクール関連機材を十分活用できる授業の在り方を確立し、水平展開すること。また、教職員への十分な研修を行い、授業内容に格差が生じないように努めること。端末等の維持費については学校や生徒の負担にならないように努めること。
(4)学習用端末が今後家庭で使用される場合において、通信環境の格差が生じないように取り組むこと。
(5)児童生徒の英語力の向上について、将来の就業機会や所得格差に直結する問題であるとの認識の下、目標達成に向けた対策に取り組むこと。
(1)特別支援学級には通常教室には様々な配慮が必要とされるため担当教職員が十分な研修を受ける必要がある。特別支援学級が増加している状況を鑑み、全教員が特別支援学級を担当できるように研修を行い、受入体制を強化すること。
(2)特別支援学級への職員の加配と支援員の増員を進めること。
(3)医療ケアが必要な児童・生徒の受け入れ態勢を拡充すること。
(4)スクールカウンセラーの増員とスキルアップを図り相談体制を充実させること。
(5)ヤングケアラー、貧困など困難を抱える生徒への対応として、スクールソーシャルワーカーの拡充を図り、福祉等の関係機関との連携や情報共有を適切に行なっていくこと。
(6)不登校をなくすための、多様な生徒を受け入れる、包摂性ある学校づくりが第一であるが、現に不登校となっている児童生徒においては、教育機会確保法に定められている行政の積極的な取り組みが求められる。フリースクール等の民間の取り組みとも連携し、誰ひとり取り残さない教育機会の確保を図っていくこと。
(7)心のケアへの相談体制について、相談しやすい窓口の拡充の為、SNS 等を活用した相談について検討すること。
若者は、性についてのリスク(性的虐待や性的搾取、意図しない妊娠や性感染症)にさらされやすく、性教育の充実は不可欠である。性教育の内容は、生命の誕生や、自己肯定感の向上といった内容に加え、性のプライバシーや、人間関係にかかわる内容であることから、専門的知見が求められる。
① 児童生徒の性被害の防止のため、具体的な取り組みを教育現場で行うこと。
② 教育委員会に周知されている産婦人科医、助産師の外部講師としての活用を推進すること。市内小中学校においても「地域の助産師による」実践事例があるが、さらなる普及を図ること。
(1)放課後児童クラブの運営内容や施設設備計画等、利用者のニーズを踏まえて総合的に検討していくこと。特に保育時間の延長については利用者と共に検討して行くこと。
(2)待機児童解消のため整備を進めるとともに、必要となる支援員の確保策に取り組むこと。
(1)校務支援システムの更なる活用と適切な運用により多忙化の解消を進めていくこと。教職員が本来の職務に専念できるよう、仕事の内容を精査し多忙化解消に向け支援体制を確立すること。
(2)部活動の指導等、外部委託が可能な業務は外部人材や外部団体、NPO法人などが運営できる体制について検討されているが、計画を前倒しすること。
(1)情報化社会に対応した教育体制の構築
① 情報がネットワークを介して瞬時に伝達され、予想しない影響や意図しない誤解を生じる可能性も少なくない。情報化社会で適正な活動を行うための基になる考え方と態度を学ぶ「情報モラル教育」を推進すること。
② 身近に溢れる情報は有益な物から悪意を持った物まであり、情報を適切に理解・解釈して活用する能力が求められている。情報化社会を安心・安全で便利なものにする為、保護者・教育機関と連携した、「デジタルリテラシー向上」への取組を強化すること。
③ 情報化社会はこれまで以上に複雑かつ急速に変化している。時代に即した対応をすべく、民間企業等と連携して体制構築に臨むこと。
(2)市立図書館においては、子どもから大人までが利用しやすい施設の整備、利用者へのサービス向上など一層の充実を図ること。
(1)文化財を活用した観光
① 静岡市固有の文化財(国宝久能山東照宮・浅間神社・由比東海道本陣・朝鮮通信使等)を活用した観光都市静岡市を目指すこと。
② 今川義元・徳川家康顕彰の成果を継続的に市民へ普及するよう努め、静岡市の歴史的価値を観光資源として活用する施策へ展開し、静岡市歴史博物館の気運醸成に努めること。また、静岡に繋がる重要人物「徳川慶喜公」の偉業にも焦点を当てていくこと。
③ 次郎長と港を活かした清水活性化協議会を中心に、まちのにぎわい創出に努めること。
次郎長生家を中心としたエリアを新たな賑わいの観光推進ゾーンとして位置づけ、次郎長を活かした街づくりを進めること。
④ 浪漫バスの多言語化を含めた運用の改善を行うこと。また、清水区での浪漫バスの運用再開に向けた検討に着手すること。
(2)オクシズの観光推進
南アルプスユネスコエコパークには貴重な自然が数多く残されている。生態系の保全と持続可能な利活用の調和(自然と人間社会の共生)を更に促進していくこと。
① 市営山伏小屋は夏季冬季を問わず登山客の憩いの場であるだけでなく、災害時や天候急変時、急病時などは登山客の命を守る拠点ともなる。近年は建物の一部が損傷したりするなど、老朽化も深刻である。適切に維持管理を行うとともに、改修や建替の検討に着手すること。
② 大日古道の井川湖畔のコースを追加整備し井川湖渡船事業の賑わい創出を図ること。
③ オクシズ4地域(安倍奥、奥藁科、奥大井、奥清水)は、新東名高速道路や中部横断自動車道の開通等により、首都圏や静岡空港からのアクセスも良好である。ワーケーションやロングステイなど、アフターコロナ時代の働き方や生活価値観の多様化に応じた施策を、積極的に取り組むこと。
④ 環境体験学習、エコツーリズム、国産材の利用など消費面を含めた農山村の活性化対策を導入すること。
(3)新サッカースタジアムの建設計画について
検討委員会で候補地とされたENEOS所有地での実現に努めること。
清水区のまちづくりについては、複合型サッカースタジアム構想を中心に検討を行うこと。
(4)日本平動物園について
① 市民に愛される魅力ある動物園を目指して、「夜の動物園」の開催等、定期的な企画開催に努めること。
② 動物園の使命である種の保存事業を日本動物園水族館協会と連携してその推進に努めること。特にレッサーパンダとオオアリクイについては、国内の全てを管理する役割を担っていることから、その役割を果たすよう努めること。
③ 子供からも愛されるゾウ、キリンの招致はいまだ実現に至っていない。早急に事業に着手し成果を出すこと。特にレストハウスを含めた象の園舎の整備を急ぎ、4頭以上の象を招致できる体制づくりを図ること。
(5)駿河湾フェリーの活用を推進し、伊豆半島観光と本市域観光を繋げる企画を整備すること。
(6)多文化共生
グローバル化が更に加速する現代において、更に外国人の移住者が増えると予測される。国際文化への理解と、静岡市に住む外国の方との共存は今後も重要であると考える。
① 教育・防災・医療・福祉等の切れ目のない対応に努めること。
② 「多文化共生総合相談センター」の充実、多言語・やさしい日本語による情報の発信に努めること。
③ 現在行われている国際フェアの充実と、市民交流の場の提供に努めること。
(1)静岡市歴史博物館の活用と駿府城公園の再整備
① 天守台跡の発掘調査では、日本の城郭史における重要な発見あり、駿府城への注目は全国レベルで高まっていることから、現場公開や報告会など継続しながらその後の野外展示に繋げていくこと。一方で、天守台再建に向けた調査に着手すること。
② 大河ドラマ「どうする家康」を起爆剤に「徳川家康公が愛したまち静岡」の認知度向上に向けた市内外への情報発信に努めること。また、関連施設の、野外展示・駿府城公園東御門・巽櫓等・歴史文化施設と駿府城エリアを一体的にとらえ、フィールドミュージアムを起点とした市内観光への誘客につなげていくこと。
③ 静岡市歴史博物館は入館目標設定を精緻に行い、収支バランスを重視した運営を行うこと。
(2)世界文化遺産 構成資産の三保松原について
① 住民協力の元での世界遺産にふさわしい環境整備に努めること。
② 「みほしるべ」をPR するとともにICT の活用など三保松原の魅力発信に努めること。
③ アフターコロナを見据え、インバウンドに向けたPR と内容の充実を図ること。
(1)海洋文化のまちづくりについては、国際海洋文化都市のブランド化、にぎわい創出、海洋研究・教育やそれらを担う人材育成等が期待できるが、海洋文化施設の建設は本市財政に与える影響が懸念される。また、合併後最大規模の建設投資となるにもかかわらず、市民理解が不十分である。さらに、現下の社会情勢による建築資材やエネルギー価格の高騰等により事業実施は一層厳しくなることから事業の再々凍結を行い事業概要、規模等の再考を行うこと。
(2)清水港を中心とした駿河湾の文化と人の交流、そして海洋資源・巨大地震への調査研究は国際的港を有する本市において重要である。そのため、みほしるべや各種商業施設、東海大学など、現状の施設を活用し相互交流による清水港地域全体の価値を高めていくこと。
(3)清水港は「深海探査船ちきゅう号」の母港である。県の清水港港湾計画に連携し、(独)海洋研究開発機構(JAMSTEC)と東海大学と共同し、世界にも通用する研究機関の創設に取組むこと。
(4)開かれた清水港の実現のため、市営港化の効果の検証を行うとともに、市民が港に接する
ことのできる施設及び空間の確保に取り組むこと。
(1)誰もが、どこでも、スポーツに親しめる環境を整備し、子どもから高齢者までさまざまな種目に、各々の年代に応じて参加できる機会を確保すること。
(2)誰もが気軽に取り組める機会を一層拡大するため、スポーツ団体による講習会や地域
リーダーの育成、異世代交流事業、青少年スポーツ活動との連携などを推進するとともに、公共スポーツ施設のバリアフリー化を図ること。
(3)トップアスリートが引退後もその経験を十分に活かせる環境を整備し、指導者の育成や、外部コーチ派遣制度の確立、スポーツ少年団への支援、社会体育指導者等の身分保障と養成・確保、生涯スポーツ振興事業を推進すること。
障がい者スポーツは、スポーツに苦手意識を持つ子供や高齢者等も参加可能で障がいのある人もない人も共に実践できるスポーツとしての可能性を持っている。SDGs の観点からも、障がい者スポーツを本市の重点施策として位置付けること。
今年度、3 年ぶりに開催された「高等学校応援団フェスティバル」も第11 回を数え、県内外の注目を集める実績を整えてきた。日頃、脇役を務める高等学校応援団の熱き姿を静岡から全国に発信することは、高校生の文化の発信に大きく寄与するものであると共に、本市を「応援団のメッカ」とまで押し上げている。今後は、本事業を全国大会へと繋げるべく本市の事業に位置付け、その支援を行うこと。
(1)アフターコロナの国際会議の在り方の検討、誘致を専門とするチームを設置し関連施設等に的確なアドバイスを行うこと。
(2)国際会議開催情報を東京事務所と連携して的確に把握し、日本平を中心とした景勝地及び食・文化・地域資源をPRすると共に、開催誘致に向けては県及び周辺他都市との連携によりその推進に努めること。
国際都市静岡の顔として、「富士山の景観」「夜景を楽しむ」場の構築として、「夢テラス」の活用の充実と更なる土産物売り場を含めた周辺整備に努めること。
有度山全体の土地活用。面積は600 万坪。景勝日本一。静岡清水の市街地に匹敵するほどの面積の多くが荒れている。有度山は県立自然公園法や風致地区、調整区域など様々な規制はあるが、政令市であればこそ規制改革に取り組むべきである。34 年前、静岡県・旧静岡市・旧清水市で作られた「有度山総合整備計画」に基づいて、有度山の自然環境を活かした観光宿泊業や自然体験事業など将来につながる開発を実現すること。
(1)中小企業は、本市経済の原動力であり、静岡市中小企業・小規模企業振興条例を基本に中小企業経営者と行政関係者、金融関係者の政策協議の場を設けるなど、中小企業経営者の声を中小企業政策の企画立案および政策評価に反映させる仕組みを検討すること。
(2)働く場の確保
地域経済に直結する雇用対策についてはUIJ ターン促進に向けた事業強化と、就職氷河期世代支援事業等による、若者からコロナ禍で職を失った方まで切れ間のない支援をすること。
(3)企業立地促進に向けた、企業支援策を積極的に実施すること。また、企業誘致に向けた土地の確保、整備を進めるとともに土地利用に関する規制緩和を検討すること。
(4)スタートアップ支援
官民共創を軸にした交流の場の整備、資金調達の積極的支援、各種手続きのワンストップ化、チャレンジングな実証実験が行える環境整備、情報発信の強化を行うこと。また、スピード感のある支援体制を構築するため、スタートアップに特化したコンソーシアムの設立を検討すること。
(5)インボイス制度について
令和5年10 月に導入される「的確請求書等保存方式(インボイス制度)」が施工されると免税事業者や免税事業者を取引先とする企業が対象となる。個人事業や中小企業経営への影響を調査するとともに、適切な対応を取ること。
(1)市の公共工事や物品購入、業務委託の発注については地元業者を積極的に活用すること。
(2)本市が負担金や出資金を支出している国及び国の関係機関が実施する公共事業の発注においては、静岡市内中小企業の受注機会の拡大を図るための入札制度の拡充及び新たな制度の創設を関係機関に要請すること。
(3)官公需適格組合法を順守し、当該組合については発注機会の拡充に配慮すること。
(4)中小建設事業者対策
① 建設業法の順守等による元請け・下請け関係の適正化を図ること。
② 建設業の担い手不足に対応するため外国人の技術習得事業も念頭に、技能承継等に係る支援、専門学校と地域建設業が連携した人材育成策の強化、各種の貸付制度や保証制度を活用した公的融資制度による支援の拡充などを図ること。
(1)本市の製造業が国際競争力を維持していくためには、模型や金型など製造現場における「ものづくり力」をさらに向上させていくことが重要であり、「ものづくり人材」の確保、熟練技能者の退職に伴う技能継承教育の推進、研究開発投資の促進、知的財産の利用促進などの支援事業の推進をすること。
(2)徳川時代に駿河に根付いた竹細工や漆器などは伝統工芸品として本市地場産品として貴重品であるが、職人の後継者不足が大きな課題となっている。モノづくり人材の育成と技能継承教育推進を図ること。
(1)空き店舗や空き地を新規事業者とマッチングするなどして、スタートアップ支援の場としての活用を図ること。また、駐車場、駐輪場、託児所、シェアオフィスやリモートワーク環境等の整備等も推進し、人と人が出会う場としての商店街を再創造していくこと。
(2)後継者不足に苦しむ商店街の新たな担い手育成を支援すること。
(3)都市景観の向上、防災施設や情報通信基盤の整備、電線の地中化等を促進し、バリアフリーで美しい商店街を推進すること。
(4)大型店やチェーン店等が、商店街の活動や自治会活動等の活動に積極的に参画するよう、奨励し市街地の活性化につなげること。
(1)地産地消の推進
農業・林業・漁業の地産地消を推進すること。学校給食・各販売所において産地や生産者を明示すると共にその安全性を確保するための支援を検討すること。
(2)茶どころ日本一計画推進事業について
① 品質の高い「静岡茶」の生産が継続できるよう製茶工場の機械の導入・更新を支援する「加工施設機械整備事業」の推進を図ること。
② 静岡茶の販路拡大のため、生産者の顔の見える茶ツーリズムのPR など、消費者に向けた情報発信にウェブページを制作すること。
③ 「援農ボランティア事業」のさらなる充実につとめること。
④ 茶園共同管理推進事業を推進して後継者不足に悩む農業を支援すること。
⑤ 新型コロナウイルスに対する予防についてのお茶の効能を新たな価値として位置づけ、更なる情報発信に努めること。また、国内外の消費者拡大・付加価値の創造に向け、戦略的な広報を展開する為の専門部門を創設し、局間の垣根を超えた取り組みに努めること。
(3)農業に対する新たな支援措置の確立
① 茶・山葵・みかんなどの生産地は、台風15号の豪雨による土石流によって甚大な被害を被った。茶園や山葵田・菜園などの復旧事業が求められており、国や県の災害復旧事業補助金の申請を図ると共に、早急な復興事業を図ること。
② お茶・みかん・いちご・わさびなど本市の基幹作物については、経営安定を図る観点から、新たな支援策を検討すること。
③ 中山間地及び未利用農地の有効活用を積極的に活用できるよう努めること。
④ 農業所得向上を図るため6次産業化の推進に努めること。
⑤ 農地の活用をより推進するため、耕作放棄地改善に伴う補助制度を拡充すること。
(4)木材産業の活性化の推進
木材の地産地消、顔の見える木材による家づくりを促進するとともに、公共的建築物における地域材の優先使用・利用拡大を推進すること。
(5)教育、医療・介護の場としての農林水産業の活用
農林水産業における安らぎ、癒しの機能や、作業等の体験を通じた教育的効果、心身障がいの回復・機能向上や健康の維持・増進、食育などの多面的機能に着目し、農林水産業を教育、医療・介護の場として活用すること。
(6)有害鳥獣被害対策のさらなる事業推進を図ること。
野生鳥獣被害防除用資材の活用状況と効果を調査し、グレーチングの設置等、更なる効果的対策に取組むこと。
静岡市中央卸売市場の経営展望の実現に向けて、卸業者、仲卸業者、取引先(協同組合)等々のヒアリングを通して改善点を精査することによって施設機能改善計画を具現化すること。
(1)運営責任の所在及び範囲を法令に鑑みて再確認すること。
(2)商業労政課、農業政策課等、関係部局とも連携をとること。また、開かれた市場を構築していくこと。
(3)随時、改善の進捗状況を検証する体制を整えること。
(1)新型コロナウイルスの感染拡大に備え、医療物資(マスク、フェイスシールド、防護服、消毒液等)の確保に万全を期すこと。
(2)災害時においての感染症拡大を防ぐため、感染症対策に対応した避難所運営マニュアルを早急に示すこと。また、避難所の密集を防ぐためにホテル・旅館等も避難所として活用できるようにするなどより多くの避難所の確保に努めること。
(3)市民への注意喚起を継続して行い、適切な情報を迅速に提供すること。
(4)科学的な根拠に基づいた知識の普及に努め、人権の観点から誹謗中傷や差別の防止に努めること。また、相談体制を構築すること。
(5)コロナ禍の現状において、特に女性や若者の自殺者数が増加している。この背景を踏まえた自殺対策の取組を強化すること。
(6)各種手続きや申請のオンライン化を促進し、感染慢性期においても行政サービスが滞りなく提供される体制を構築すること。
(1)静岡病院、清水病院を中心とした地域医療体制の確立と機能拡充を図ること。特に清水病院については、清水地域の四病院の主導的立場を担い、地域医療体制の役割分担と拡充に努めつつ、健全なる財務体制の確立に取組むこと。
(2)各病院における医療従事者の不足状況を把握し、必要かつ十分な医療が提供されるよう、具体的な策を講じること。
(3)清水病院の回復期医療の充実に努める事。「リハビリ棟」創設に向けて、指針作りを早急に行い、基本構想策定に向けた対応を行うこと。
(4)「JCHOさくら病院」については、協定に基づき医師確保に責任を持つとともに救護病院としての機能を維持できるよう努めること。
(1)障がいのある方が自立した生活を送ることができるよう就労支援体制を充実させると共に、雇用の促進を図ること。特に「障がい者優先調達促進法」に基づいた率先した支援体制の整備を図ること。
(2)県が委託するNPOジョブコーチ等を活用した企業研修の実施に積極的に関わる事を通して、就労の場の育成に努めること。
(3)地域生活の充実のため、障害者総合支援法に基づく地域生活支援事業、障害福祉サービス・補装具給付などの支援や給付の拡充に努めること。
(1)介護保険サービス利用者の増加に伴い、介護人材の必要性が高まっている一方、担い手不足が懸念されている。介護現場の実態や事業の検証を行い、就業促進を図ること。
(2)介護職員の就業条件の改善に、単価の引き上げ等国の報酬改正に向けて、積極的に要望活動を展開すること。
(3)高齢者施設においては利用者を第一に考えた監督指導体制の強化を行うと共に、経営的な監査指導に努めること。
(4)高齢者に関する諸事業の充実・拡大・サービスなど生きがいをもって健康で明るい生活を送れるための諸事業の充実を図ること。
(5)地域包括支援センターを核とする地域で活動する「医師会」「柔道整復師会」「歯科医師会」等の他職種との連携を推進すること。
(6)認知症高齢者の支援推進の為、関係部所との連絡を密にすると共に、認知症疾患に関する鑑別診断や専門医療相談を行う認知症疾患医療センターと連携した事業の推進をすること。
(7)地域における認知症疾患の保健医療水準の向上を目指し、認知症になっても希望をもって暮らし続けることができるよう、かけこまち七間町のような施設・制度の拡充を図り若年性にまで及ぶ認知症患者のケアやサポートの充実を強化すること。
昨今の災害対応では自助・共助・公助の重要性に重点を置き、地域コミュニティの重要性を啓発しているが、一方で自治会業務の多忙化や役員の高齢化、入会数の減少により本来の自治会活動に支障をきたしている。特に、広報の配布や環境美化など本来行政が取り組むべき業務も自治会が担っており、負担となっている。
(1)自治会業務の棚卸・調査を行い、負担軽減のため抜本的な見直しを行うこと。
(2)自治会の課題解決に取り組み、また、自治会の取り組み事例の水平展開や法人化への取り組みなどを支援すること。
(3)市職員の地域活動への参加を積極的に支援し、地域活動団体と行政の相互理解・信頼関係を深め、地域コミュニティの活性化にもつなげていくこと。
(1)持続可能な社会を目指し、2050年カーボンニュートラル社会(循環型社会システム構築)に向け、太陽光発電やバイオマス発電等、再生可能エネルギーの活用に積極的に取り組むこと。
(2)小中学校や体育館、生涯学習施設、公民館等の公共施設のゼロエネルギービル(ZEB)を強力に推進し、脱炭素社会移行の推進だけでなく、災害時・停電時の地域住民の命と暮らしを守ることに資するよう、取り組んでいくこと。
(3)環境、省エネ、省資源・リサイクル等の技術開発と普及、環境保全を事業発展に結びつけるビジネスモデルの開発等、環境への取り組みを積極的に推進すること。
(4) 美しい自然や生命を育む地球を将来の世代に引き継いでいく為に、市民の環境意識の向上、市民参加、情報公開を推進すること。
(5)西ケ谷清掃工場の溶融スラグを建材としての活用のほか農林水産省から肥料としての仮登録を受けたことをうけ、農業への活用、藻場ブロックとしての実証実験の結果を踏まえ、今後の活用方法などを検討すること。
(6)いわゆる「ごみ屋敷」による異臭・虫害や、ノラ猫やハト等への餌付けによる糞害など、静岡市では衛生面での近隣トラブルが後を絶たない。監視指導に努めると共に必要に応じた厳しい対応を科すための検討を行うこと。
(7)駿河湾の環境保全について
① 魚介類等への影響が懸念される海洋プラスチックごみについて、研究機関等と連携しながら、対策に着手すること。
② 折戸湾の干潟再生、生態系の保全について、検討をすること。
③ 清水港湾内や三保半島周辺の水産資源を活用した観光振興策については、国や県など関係機関、民間事業者との連携を深めていくこと。
④ 近年、不漁の続いているサクラエビについては、特に専門家からも多く指摘されている河川環境の変化の影響の可能性等についても、生態調査を研究機関等と連携し、必要な対応を適切に行なっていくこと。
南アルプスを源流とする大井川の水資源は、水力発電により多くの再生可能エネルギーを生み出す貴重な資源であるとともに、周辺の自然環境や地域社会を潤す、かけがえのないものであると認識している。
そうした中、リニア中央新幹線建設工事に伴う河川流量の減少や河川への濁水の流入が、水生生物の生息環境の悪化のみならず、生態系全体へ与える影響などを懸念している。
(1)中央新幹線建設事業影響評価協議会事務について
① 工事期間中の地下水流出の懸念など、静岡県と連携しながらJR東海と国に対して、市として積極的に働きかけるように要望する。
② 中央新幹線建設工事に関して適正な環境の確保を図る中で、本体工事で地下水が山梨県側に流出しないように導水路トンネル(11㎞余)設置が計画されている。当局は大井川上流域の水量確保についてJR東海としっかり協議すべきである。
(2)南アルプスユネスコエコパーク内のライチョウなど希少種や高山植物の保護、シカやクマの生息数増加への対策など、生物多様性の保全に積極的に取り組むこと。
(3)井川地区の住民や南アルプスの登山客、観光客との共生の実現
① 井川地区や登山口へのアクセス改善に取り組み道路の安全対策を行うこと。
② 避難小屋、登山道の管理保全や、必要に応じて整備を行うこと。
(4)南アルプスユネスコエコパーク環境保全の為、改正された自然公園法の厳正な執行を監視し、豊かな自然環境の保護を図ることにより、生物多様性の保全に向けた取り組みを一層推進すること。
(5)南アルプスユネスコエコパーク管理運営計画推進事業について
南アルプスユネスコエコパーク(核心地域と緩衝地域、移行地域)管理運営には、南アルプスを横断するリニア新幹線(中央新幹線)建設事業の影響調査が重要である。現在、建設現場で進められている準備工事によって椹島地区や二軒小屋地区の自然環境が改変されている。当局はこの事態を市のホームページや広報で市民に知らせ、JR東海・工事関係者の自然保護意識の啓蒙を図ること。
(6)国道362号線に繋がる市道・閑蔵線は島田・金谷方面から南アルプスユネスコエコパークにアクセスする重要路線である。岸壁・狭隘な個所が多く拡幅改良事業には多額の財源と工事期間を要すことから、トンネル建設が有効である。リニア新幹線建設計画を推進する中で、事業者JR東海に協力を要請すること。
地域にある文化や伝統を活かし、地域による自立的管理が可能となる地産地消の経済システムをつくり、静岡の里地・里山の自然を保全する必要がある。
(1)環境体験学習、エコツーリズム、国産材の利用など消費面を含めた農山村の活性化対策を導入すること。
(2)ビオトープ(生物生息空間)ネットワークとして整備を進めるとともに、地域やNPO等の活動により維持されてきた里地・里山特有の自然環境を積極的に評価し、支援する仕組みを確立すること。
(3)山間地の森林面積や立木量をふまえた木質バイオマス発電事業の開発促進を図ること。また、太陽光発電などの再生可能エネルギー事業を推進し森林環境保全に寄与する取組を進めること。
(4)河川等水質常時監視事業について
玉川地区で事業展開している工場からの事業所排水が河川に垂れ流しされて数年間も近隣住民の生活を脅かしてきた。安倍藁科川漁協組合からもアユの生息を心配する要望が出されている。当局は施設の適正な維持管理を指導すること。
(1)公園施策について
日本平公園の夢テラスや麻機遊水地など、大きな公園整備は着実に進んだが、市民の生活に密着する身近な公園はまだまだ不足している。地域にとって公園は子どもからお年寄りが集う場となるとともに、避難地として重要な役割を果たす場であると考えられるため、街区公園などの公園整備を確実に推進すること。
① 公園の無償借地制度を更に推進すること。
② 公園のネーミングライツを導入すること。
③ 都市計画決定がなされている公園については、昭和30 年代に都市計画決定したものの、事業着手されていない公園がある。実現可能性の検討を行い、実態に即した対応をとること。
④ 大規模公園整備にあたっては利用者の利便性や賑わいの向上に向けた駐車場、大型遊具、水辺などの整備に努めること。
⑤ 住民ニーズに対応した公園整備において必要に応じて条例改正を実施すること。
⑥ 公園内において利用料金が発生する場合には、市内在住者が利用する場合には市街来場者よりも利用料金を安くすること。
(2)街路緑化施策について
街路樹緑化マニュアルとそれに伴う計画的な緑化の実施に勤めること。
(1)空き家対策の強化
① 空き家対策事業の拡充と特定空き家に対する対策を推進すること。
特に、特定空き家予備軍といわれる物件が監理不全に陥らないよう、地域と協働して取り組むこと。
② 実績の上がっていない空き家バンクの利用手法を見直し、移住定住施策としての推進に努めること。
③ 空き家・空き土地・空き店舗活用促進施策の検討を行うこと。
(2)住環境の安心・安全への取り組み
① 個人住宅に対する耐震対策として、「耐震診断」の更なるPR を進めるとともに、耐震基準を満たす住宅への改修に対する補助制度のPR に努めること。
② 住宅の新築及びリフォーム時に、多岐に渡る補助制度の明確化すること。
(3)市営住宅(重点要望)
安倍口団地再整備構想の推進のもと、18、19号棟の計画的解体を進めること。安倍口団地のネーミングも含めた検討を行い、エコタウン化も念頭に置いた整備指針を作成すること。若年世帯と高齢者世帯が協働するまちづくりへの指針を確立すること。その上で、老朽住宅への解体対応など計画的に進めること。
JR 静岡駅南口ロータリーはバスやタクシー、自家用車が同じ入り口から進入し常時混雑しているとともに乗降時の停発車により事故の危険性も危惧されている。更に観光バスの停車場もなく、片側2車線道路の一車線を使用して観光客の乗降を行っている状況である。今後JR 静岡駅南口ロータリー周辺整備を進めていくにあたり、地権者との対話を着実に進め、課題を明確にし、その解決や賑わい創出の観点から、市が主導的役割を担って早急に事業化し、完成に導くこと。
(1)日本平久能山スマートインターチェンジ周辺のグランドデザインを計画的に着実に進めること。
(2)宮川・水上地区の整備においては地権者等から提出されている要望書への対応に努め、まちづくりグランドデザインを進めていくこと。
(3)恩田原・片山土地区画整理事業
① 企業誘致を推進するため、令和4 年度に実施される補助制度を着実に実施すること
② 再生可能エネルギーや省エネの導入を進める企業については補助優遇措置を実施するよう努めること。
(4)組合及び事業主における企業誘致について、公平で開かれた企業の選定を求めること。
(1)MaaS等ICTを活用した新たな交通政策を推進し、誰もが安心安全にそして円滑に移動できる環境づくりを進めること。
(2)自動運転など次世代交通への研究や取り組みを市としても積極的に進めること。
(3)公共交通事業者へ、サービスが向上するインセンティブを与えること及び地域NPO等への支援により移動困難者の利便性を確保すること。
(4)路線バスや新省エネ車両の活用により、環境負荷の低減につながる交通機関の整備に努めること。
(5)令和5 年には道路交通法の改正で電動キックボードが免許不要、ヘルメット任意で解禁が行われる見通しだが、今後も搭乗型移動支援ロボットや超小型モビリティー・ミニカー、自動配送ロボットなどの公道走行への期待が高まっている。まちづくりの考え方として、安全対策の検討を進め、走行空間の整備を検討していくこと。
(1)幹線道路の整備
① 清水区における国道一号バイパスの4 車線化と立体化の早期完成に努めること。
② 県道三峰落合線と南アルプス公園線に仮称「県道トンネル」の早期開通に向けて事業推進を図ること。
③ 必ず施工する都市計画道路については、用地のスムーズな取得に努めること。
(2)重要路線について
① 下大谷線整備の早期実現を図ること。
② 国道362 号線の早期整備を図ること。
③ 日の出町押切線の早期実現を図ること。
④ 150 号久能拡幅の早期開通に向けた用地買収、早期整備に努めること。
⑤ 並行県道が狭隘となっている高松日出線は八幡工区の早期完工を目指すこと。
(3) 道路整備
① 都市計画道路の見直しについて地元意見を参考にし、早期に判断すること。
② 中山間地の県道1.5 車線的整備事業の推進をスピードアップすること。
(1)今後頻発する豪雨災害の対策として麻機遊水池の早期完成に努めること。
(2)浜川の適切な改修と、令和4 年度から実施される予定の流域治水プロジェクトに基づき、所管を超えて地域と連携をおこない水害防止に努めること。また、浜川等の市管理河川において、豪雨時や津波発生時に遠隔監視ができるよう防災情報のデジタル化に努めること。
(3)巴川等、県管理河川においても津波遡上に即応した早期の津波対策を県と連携して実施すること。
(4)巴川に架かる4橋の詳細な点検を行うこと
羽衣橋・八千代橋を除く他の4橋、港橋、富士見橋、萬世橋、千歳橋は老朽化が進んでおり、大規模地震発生時に構造物の機能に支障が生じる可能性がある。5 年に一度の近接目視ではなくより詳細な診断をおこなうこと。
(5)安倍川河床の上昇に鑑み、国県市連携して洪水による堤防決壊対策を協議しその対策に取り組むこと。
(6)旧大谷川流域では台風15 号によって床下浸水の被害を受けた。大谷堺ポンプ場の予備燃料タンクの設置及び遠隔地での操作、リスク軽減策を講ずること。(重点要望)
令和4年11月7日 静岡市議会創生静岡
台風15号は静岡市に大きな傷跡を残した。被災者の中には未だに日常を取り戻せない人たちも多い。災害対策本部長として田辺信宏市長の判断や行動を含め、初動体制等に問題はなかったのか。市民からは危機意識の欠如、防災対応や施設の不備を指摘する声が数多く聞かれている。
田辺市長は先の定例記者会見で、豪雨災害で大規模な断水が発生したことを受け、年度内にも有識者による会議を設置すると発表した。
気候変動の影響により、今後も施設の許与範囲を上回る自然災害が発生する懸念があるほか、南海トラフ巨大地震や津波災害の発生にも備えていく必要がある。
検証は災害時の水道供給体制にとどまらない。今後の災害に対する備えをより強固にするためにも、災害対応全般にわたり早急に検証し、課題と対策を明らかにすべきである。
早急に有識者による会議を設置し、報告書をまとめ議会はもとより、広く市民に開示するよう強く要望する。
記
・災害対策本部長としての田辺信宏市長の行動と判断に関する検証
・危機管理総室の機能と役割に関する検証
・災害対策本部の機能と役割に関する検証
・自衛隊要請に関する検証
・災害廃棄物への対応についての検証
・職員の災害対応に関する検証
・国,県,他都市との連携した災害対応に関する検証
・市民に向けての各種災害関係情報(収集と広報)についての検証
・災害ボランティア組織構築に関する検証
これら豪雨災害の対応状況と危機管理体制の全般的検証を求める
以上